クラインガルテンとは

クラインガルテンとは、ドイツで盛んな200年の歴史をもつ農地の賃借制度ですが、日本語に訳すと「小さな庭」です。

実際には、市民農園と呼ばれるほか、レジャー農園、ふれあい農園などいろいろな愛称で呼ばれています。

クラインガルテンは、都市部に住んでいる人がレクリエーションとしての自家用野菜・花の栽培、高齢者の生きがいづくり、生徒・児童の体験学習などの様々な目的で、小面積の農地を利用して野菜や花を育てるための農園と位置づけられています。

クラインガルテンは、個人農家又は地方自治体が開設しており、老後の生き甲斐や余暇の楽しみの創出という役割だけでなく，都市部での緑地保全や子ども達への豊かな自然教育の場として大きな役割を果たしています。

農林水産省も、地域振興事業の一つとしてクラインガルテンを推進しており、クラインガルテン開設に関して市町村等に対する補助事業等を実施しています。

クラインガルテンには日帰り型クラインガルテンと滞在型クラインガルテンがあります。

日帰り型の例は、青森県弘前市に、健康づくりや子供の情操教育のために農的暮らしを求めるニーズの高まりから、農家個人が開設したクラインガルテンがあります。

滞在型の代表例は、茨城県笠間市にある全国でも有名なクラインガルテンです。

日本最大といわれています。

宿泊施設付きの農園が５０区画、さらに日帰り市民農園５０区画あり、クラブハウス・農産物直売所・そば処・ジャム工場・炭焼き小屋などもあって非常にすばらしい施設です。

週末農業体験

ストレス社会を反映してか、最近は、田舎の自然に癒されたいと感じている人が多いようです。

また、子供のいる家庭では、子供に自然との触れ合いを体験させてあげたいと思う親が増えてきました。

このような背景からか、週末の休みを利用して地方の農家で農業を体験する、「週末農業体験」が静かなブームとなっています。

一般に農業というと年配者が従事するものというイメージがありますが、最近は、都市近郊に住んでいる20代〜50代の人の就農率が高くなってきており、また若年層が貸農園を申し込むケースも増えてきているといいます。

さらに、食に対する安全問題が指摘されている近年では、農作物に対する意識も身近になってきたといえます。

週末農業体験は、全国各地の地方自治体やボランティアが毎年春から秋にかけて地元の農家の協力を得て実施しています。

中には、週末農業体験をツアーに取り入れている旅行業者もあります。

さらに、田舎での自然・農業・交流を楽しむ会員制のシステムを提供している会社もあります。

田舎でのんびり暮らしてみたいが都会を離れることもできないと思っている人や、将来、田舎暮らしを考えていて、うまくいくか心配だと感じている人、また安全な有機野菜や自然に抱かれたいと思っている人なども、この週末農業体験に参加しています。

週末農業体験によって、農作物を自分の手で作る楽しさ、自然の土と空気に触れる癒し効果など、都会では味わえない感動を得ることができます。